4、  画像ファイルは、どのような形で保存されているのか?

(1)巨大なAVIファイル

RaptorVideoによって取り込まれたビデオ画像は、AVIという形式で保存されている。これは考えている以上に巨大なファイルで、30秒で100メガを超えるようなものだ。9分30秒で2ギガの壁に到達してしまう。これをそのまま使おうとすれば、自分のサイトを埋め尽くしてしまうことになる。

また、この画像の質は取り込んだカードの性能によって、規定されてしまう。性能の悪いカードを使うと全画面では保存されないし、滑らかな再生もできない。またノイズも入ったりして、安心して使えない。

(2)AVIファイルとは

AVIファイルとはもともとビットマップデータから作られている。それを連続して流すことによって動いているように見せる。パタパタアニメのデジタル版だ。AAudioVVideoIInterleaveの略でオーディオとビデオを併せ持つことができるファイル形式ということだ。だから逆に言うとビットマップデータからAVIファイルを作ることもそう難しくはないのだ。アニメーションを子どもたちと一緒に作ることも可能だ。

1秒30コマあれば、人間には滑らかに動いているように見える。デジタルビデオは720×480の大きさで秒29.97フレームという大きさが基本になっている。それに音が加わるのだからさらに大きくなる。性能がいいものほど、巨大なファイルを作る。ビデオファイルを使う目的によって大きさや美しさを考えよう。

またAVIファイルは互換性がないということをよく聞く。せっかくとったAVIファイルを違うマシンに持っていくと全く再生されないことがよくある。それはハードに依拠したコーデック(圧縮)をしていたり、違う形式の圧縮方法を選んだりしているからだ。そもそも違うマシンで見たいときや編集を行うことを考えたら、非圧縮の形で保存しておく。この形式だったらどのカードを使っても問題はない。ただ、データの容量が巨大になるでメディアに苦しむことになる。CD-Rでもわずか20数秒ということになる。

5、  取り込んだ画像ファイルを、実用化するためには?

(1)巨大なファイル

こんな巨大なファイルのままでは、どこにも持っていけないし、使うこともできない。だから、今までは専用のマシンでたくさんのハードディスクを並べて、使っていたのだ。アポロ13号の映画もそうやって製作されたと聞く。しかし、一般の人が使うには巨大すぎるし、お金もかかる。そこで、現在のような簡易なシステムが考えられ工夫されてきた。DV-RaptorUでも一時代前の専用機並みのパワーを持っている。多少違うのはハードディスクの容量だが、それだって、現在60ギガが2万円を切って手に入る時代なので、やろうと思えば、かなりの線まで作ることができる。

(2)AVIファイルの圧縮

しかし、もっと小さくしないと、プレゼンテーションやホームページには適さない。映画とは違う部分で使うには、もっと画像の質を落としてもデータ量を小さくしなければならない。そこで、圧縮技術が必要になる。RialPlayerQuickTimeMpeg1Mpeg4など、多くの画像関係のソフトがあり、圧縮技術がある。ここでは、実際に56秒のAVIを元にして、いくつかの圧縮ファイルを作ってみよう。

(3)MPEG等での圧縮

一番小さいのはMPEG4で、インターネットを意識して考えられた規格だ。Asfという拡張子がつき、高速で送信できる。一番小さくして、音声も落とすと、1分でもフロッピー一枚に入ってしまう。しかし、実用的な範囲に持ってくると1分で2メガ程度になる。それでも、イントラネットの中で見るのには十分な速度を維持している。一番美しいのはDVDや放送を意識して設定されたMPEG2。最近はMPEG2のファイルを簡単に作るカードも増えてきた。Mpeg1はいわゆるビデオCDで、画面の大きさはMPEG2に比べれば小さいがそれなりに美しく、どのコンピュータでも再生できる。インターネットで使うのはMpeg4、校内イントラネットで授業に使うのはMpeg12と使い分けた方がよいかもしれない。

 (4)ストリーミングビデオ

最近はストリーミングビデオも普及してきて、RealPlayerとかQuickTimeもよく使われる。標準的な仕様としてマックで中心的に使われてきたQuickTimeがインターネットの世界ではよく使われる。しかし、全ては急速に変化するので、固定的に考えてはいけない。リアルタイムにストリーミングビデオを作成し、中継するようなセットも300万円前後で販売されるようになった。マイクロソフトからは、WMVという規格が提示されている。小さくて画像が軽いので活用されるようになってきた。実質的にMpeg4に取って代わっている。WMAは最近音声のファイルとして活用されている。